春の大イベント・弘前さくらまつり|開催期間・歴史・見どころを徹底解説
青森県弘前市で毎年開催している「弘前さくらまつり」。弘前公園に植えてある2,600本の桜が満開になり、200もの露店や屋台が出店する春の一大イベントです。来園者数は毎年200万人を超え、地元民だけでなく国内外からの観光客にも人気があります。
今回は、弘前市に春の訪れを告げる弘前さくらまつりの、開催期間・歴史・見どころを徹底解説!弘前さくらまつりに興味がある方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
弘前さくらまつりの基本情報
開催期間 | 2023年4月21日(金)~5月5日(金) |
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開催場所 | 弘前公園 〒036-8356 青森県弘前市下白銀町1 |
開催時刻の目安 | 24時間(※一部区域・イベントを除く) 本丸:7:00~20:00 弘前城植物園:9:00~18:00 露店・出店:9:00~20:00 ライトアップ:日没~20:30 |
有料区域 | 本丸、弘前城植物園 |
アクセス | ●JR弘前駅・弘南鉄道弘前駅から 徒歩約30分 タクシー約10分 バス約19分 ※バス停「市役所前」にて下車 |
駐車場 | 市立観光館:普通車88台 弘前文化センター:普通車110台 津軽藩ねぷた村:普通車200台 弘前市役所:非公開 ※臨時駐車場も設置予定 |
弘前さくらまつりの歴史は江戸時代にまで遡る!?
弘前公園に初めて桜が植えられたのは、1715年。弘前藩士が、京都の嵐山から25本の桜を持って帰ったのが始まりだと伝わっています。しかし明治時代に入ると、廃藩置県や廃城令の影響で、弘前城を含む弘前公園の敷地内が荒れ果ててしまいました。見かねた旧弘前藩士の内山覚弥は1880年に桜を20本、同じく旧弘前藩士の菊池楯衛は1882年にソメイヨシノを1000本寄贈します。 当時は明治維新のために弘前市も混乱しており、士族が「城を行楽地にするとはけしからん」と苗木を折ったり引き抜いたりすることもありました。明治の混乱が収まると、弘前城跡は公園として広く民衆に公開されます。その後も桜の植栽は継続し、1918年には「観桜会」が開始。1961年以降は名称を「弘前さくらまつり」に変え、春の一大イベントとして全国に知られるようになります。2018年に、弘前さくらまつりは100周年を迎えました。
弘前さくらまつりには1日中楽しめる見どころがたくさん
弘前さくらまつりには、アトラクションや屋台など一日中楽しめる要素が盛りだくさん。お祭り当日の弘前公園を見渡すと、写真を撮ったり食事をしたりと、皆それぞれの楽しみ方で春の訪れを堪能しています。ここでは、特に魅力的な弘前さくらまつりの見どころを時間帯別に紹介します。
【朝】お堀の周辺や公園内をのんびり散策
午前中は、お堀の周辺や公園内を散策するのに適しています。澄んだ空気に包まれながら、のんびりと園内の桜を見て回りましょう。まず訪れてみてほしいのが、「西濠」というお堀です。弘前公園の一番西側に位置しており、お堀に沿ってずらりと桜の木を植えています。光の当たり具合によっては水面にも桜の木が映る日があり、春らしい風情ある写真を撮影できますよ。
公園内には「日本一太いソメイヨシノ」や「日本最古のソメイヨシノ」のほか、シダレザクラ・ヤエベニシダレ・ヨコハマヒザクラなど50以上もの品種の桜が植えてあります。弘前さくらまつりへ行く日はいつもより早めに起きて、人がまばらなうちにじっくり桜を鑑賞してみてください。
【昼】ボートに乗って桜の近くまで行ってみよう
お化け屋敷や遊具施設など、レクリエーションが充実しているのも弘前さくらまつりの魅力の1つ。特におすすめなのが、西濠で実施している「西濠ボート」です。桜の木の真下にまで行って近くで桜を鑑賞したり、お堀の中央から桜が咲いている景色を360度見渡したりと、様々な楽しみ方ができます。人混みを気にせず、開放的な空間で桜を見られるのも嬉しいポイント。ボートは3人乗りで、家族や友人との思い出作りにぴったりです。
ほかにも、中濠では和船を使った「中濠観光船」が出航します。船頭さんが船を漕いでくれるため、乗船客は桜の鑑賞に没頭できますよ。当日はカメラを忘れずに持って行きましょう。
【夜】幻想的なライトアップも必見
弘前さくらまつりの期間中は、弘前公園ではライトアップイベントも開催します。特にライトアップに力を入れているエリアは、杉の大橋付近・大枝垂れ・護国神社の3カ所です。杉の大橋付近では、お堀に沿って植えている桜の木を明るく照らします。お堀の水に光が反射して、水面にも鏡のように桜並木が現れる様子は絶景です。夜の真っ暗闇と華やかな桜のコントラストが美しく、ずっと見ていたくなりますよ。
ほかにも公園内では、夏に開催する「ねぷた祭り」でも登場する「ねぷた絵」を使った行燈や、大提灯の点灯も実施します。昼間とはまた異なる、幻想的な夜桜の世界を堪能しましょう。弘前市は4~5月でも最低気温が10度を下回る日があるので、必要に応じて羽織るものも持って行ってみてください。
弘前さくらまつりのフォトスポット
お花見で欠かせないのが、記念撮影!弘前公園はどこに目を向けてもきれいな桜が咲いているので、何から撮っていけばいいのか迷ってしまいます。ここでは数あるフォトスポットのなかから、特におすすめの場所を3つ厳選して紹介します。
西濠の桜のトンネル
まずおすすめなのが、西濠沿いの桜のトンネルです。西濠のすぐそばの遊歩道の両脇には桜の木が植えてあり、春になると満開の桜のトンネルが現れます。前後左右だけでなく、上を見ても桜の花が咲いていて、どこを撮っても絵になりますよ。晴れた日は日光が桜の花びらに透け、ピンク色の照明に照らされているような華やかな雰囲気に。日中は混雑しているので、桜の木のすぐ近くに立って、画面の端に桜のトンネルが写るように撮影してみてください。早朝だと比較的空いているため、道の中央に立って写真を撮れるかもしれません。
外濠の花筏(はないかだ)
桜が散り始める時期になると、お堀の水面に花びらが落ち、花筏が現れます。普段は風に吹かれてシワのような小さい波が起きるだけのお堀が一面ピンク色になり、いつもと違う風情ある景色を堪能できます。お堀沿いにある桜並木を一緒に写した全体の写真や、水面をアップにしてお堀で泳いでいる鳥を主役にしたものなど、おしゃれな写真を何枚も撮れますよ。日にちが経過すると花びらがたくさん落ちてしまうので、満開の桜並木ときれいな花筏を一緒に画面に収められるのは、ほんの一時期だけ。タイミングを見計らって撮影しに行きましょう!
弘前城天守と一緒にパチリ
弘前公園の中央ある弘前城天守も、弘前さくらまつりのフォトスポットです。弘前城は日本全国に12カ所しかない現存天守のうちの1つで、国の重要文化財にも登録されています。現在建っている天守は1810年に築かれたもので、春は日本の歴史を感じられる桜の景観を撮影することが可能。天守を見上げるように画面に配置し、両脇に桜の木を写すのもよいですし、満開の桜の奥に天守を少しだけ写すのもおすすめです。夜のライトアップのときは光と影のコントラストがくっきりとして、荘厳な雰囲気がある写真を撮れますよ。
弘前さくらまつりは2,600本もの桜が咲き誇る春の一大イベント
朝から夜まで見どころが盛りだくさんの弘前さくらまつり。総面積が約49万2千平方キロメートルにもなる弘前公園には、ソメイヨシノをはじめ50種類以上の桜が2,600本も植えており、どこに目を向けても華やかな景色を見られます。屋台で食べられる、弘前市の地元グルメも要チェックです。春になったらたくさんの桜が咲き誇る弘前市の一大イベント、弘前さくらまつりにぜひ訪れてみてください。