【乳穂ヶ滝】シーズンによって違った景観を覗かせる西目屋村の乳穂ヶ滝を紹介!

世界遺産に登録されている白神山地。
白神山地を有する西目屋村は自然が豊かで、素晴らしい景観が堪能できる地域として、多くの観光客が訪れています。

その中でも、今回紹介する西目屋村の観光スポットは「乳穂ヶ滝(におがたき)」です。
こちらは冬の季節になると、なかなかお目にかかれない神秘的な景観が見られることで有名ですが、いったいどのような風景を見られるのでしょうか。



藩政時代から存在していた乳穂ヶ滝



西目屋村役場から車を3分ほど走らせた場所にある乳穂ヶ滝。
乳穂ヶ滝はいつ頃からあったのか詳しい時期は不明ですが、西目屋村の村史によれば、藩政時代から現在の場所にあったと言い伝えられています。

藩政時代においても乳穂ヶ滝は、重要な役目を担う場所として多くの人が訪れていました。
その年の作物の実り具合や収穫具合の吉凶を占う儀式を行う場所として利用されており、現在にも2月になるとこちらの伝統的な儀式が行われ、多くの人で賑わいます。
このように伝統的な儀式の場としても知られる乳穂ヶ滝ですが、ここからは乳穂ヶ滝の景観について紹介していきたいと思います。



迫力ある姿が眺望できる乳穂ヶ滝



乳穂ヶ滝はいつ行っても迫力ある姿が眺望できます。
例えば春や夏は、さらさらと水流が流れ落ちる白い滝の美しさと、西目屋村の深い緑を併せて眺めることができ、筆舌に尽くしがたいほどの素晴らしい景観です。
更に乳穂ヶ滝の裏手に回って登っていくと不動尊が祀られており、そこから乳穂ヶ滝を見学することもできます。

このように春・夏のシーズンでも見所がたくさんありますが、筆者は冬のシーズンに乳穂ヶ滝へ訪れるのをおすすめします。
冬の乳穂ヶ滝のおすすめポイントについて紹介していきます。



1日で2度楽しめる冬の乳穂ヶ滝




冬の乳穂ヶ滝をおすすめする理由は、冬は乳穂ヶ滝が氷瀑した姿を眺望できるからです。
氷瀑とは滝が凍ることで、寒い北国ならではの現象です。

乳穂ヶ滝の氷瀑時期はだいたい2月上旬頃とのこと。
氷瀑した乳穂ヶ滝はガラス細工のようでとってもきれいで、神秘的な姿は時を忘れてしまうほど。
滴り落ちる氷のしずくによって発生するパチパチとした音も、幻想的な雰囲気を作り上げています。
また雪が降っているときの、一面白銀世界の中にたたずむ乳穂ヶ滝の姿は神々しいほどの美しさです。

しかしながら、毎年氷瀑した乳穂ヶ滝を見られるわけではありません。
近年、乳穂ヶ滝が氷瀑した年は去年2022年と4年前の2018年です。
このようにその年の気候や温度によって必ずしも氷瀑した乳穂ヶ滝を見られるわけではありませんので、氷瀑した乳穂ヶ滝の景観が見たい方は西目屋観光協会へ問い合わせてからいらっしゃってください。

このように日中でも非常にきれいな姿を望める乳穂ヶ滝ですが、夜間になると日中とは一変した姿を見せてくれます。
どのような姿を望むことができるのでしょうか。




夜間になると乳穂ヶ滝は赤や青などの色にライトアップされます。
今回取材した西目屋観光協会の平田さん曰く、夜間のライトアップは日中とは違って幻想的な雰囲気を演出できるように、赤や黄などの暖色系、青などの寒色系の色などを様々使用しライトアップしているとのことでした。
そのため日中とはまた違った幻想的で荘厳な風景が楽しめます。

また夜間の乳穂ヶ滝のフォトスポットとしておすすめなのは、鳥居をくぐって上り坂から見る乳穂ヶ滝とのことでした。
正面から撮るのが良いそうです。

2024年度は暖冬のため、氷瀑しない可能性が高いかもしれません。
しかし、期間中ライトアップは実施されるため、流れ落ちる滝が幻想的に彩られる様子を、ぜひご覧になってみて下さい。



村の一大イベント乳穂ヶ滝氷祭り




弘前市は2月になると雪と燈籠まつりや冬に咲くさくらライトアップなど、色々なイベントが開催され、多くの観光客や地元の方々で賑わいます。
そして西目屋村でも、2月になると村の一大イベント「乳穂ヶ滝氷祭」が開催されます。

このお祭りは先述したその年の農作物の作柄の吉凶を占うお祭りで、神事火渡りが行われます。
藩政時代にも乳穂ヶ滝の凍り具合でその年の農作物の作柄について占っていたそうです。
現在でも、農作物の吉凶を占う神事では、神様役の方が乳穂ヶ滝の氷っている様子を見てその年の農作物の作柄の吉凶について占うそうです。

また火渡りは、地面に敷いた杉の枝に火を付け、その上を山伏の方たちが素足で渡っていく行事で、その姿は迫力満点。
火渡りは見学者の方や地元の方々も参加できるそうです。

もちろん山伏の方々以外は靴を履いて火渡りするので、安心して参加してくださいね。
杉の枝に火をつけた場所をサクサク歩いていくので、ちょっとした高揚感に包まれるそうです。

このように2月の乳穂ヶ滝氷祭も見どころがたくさんあるので、ぜひこの時期に見学してみてはいかがでしょうか。
なお、コロナウイルスなどの感染症拡大により、祭りを中止することがありますので、祭りの開催については、西目屋観光協会へお問い合わせください。

残念ながら、2024年度の乳穂ヶ滝氷祭は住民の高齢化や人手不足で開催中止となったようです。
ぜひ継続していただきたいお祭りですので、来年度の開催を楽しみに待ちましょう!



冬の乳穂ヶ滝の見学は厚着で見学!!



ここまで乳穂ヶ滝の冬の景観についてご紹介しました。
しかしながら冬の乳穂ヶ滝を見学する際には一つ注意が必要です。
それは服装です。

乳穂ヶ滝がある西目屋村は、冬になるとかなり気温が下がります。
一例ですが、昨年の西目屋村の2月頃の平均気温は、最低気温が-3℃、最高気温が2℃ほどととっても寒いです。
そのためかなり厚着をしてから乳穂ヶ滝を訪れてください。

青森県民は、この時期厚手のダウンを着込んでいます。
ズボンの下にも、何か防寒力の高いインナーを着ると安心です。

また地面も雪が降った翌日ですと凍って滑りやすく、すり足のような歩き方を心がけるとやや滑りにくくなります。
靴もスニーカー等ですと靴の中に雪が入り込んでしまうため、長靴やブーツなどを用意しましょう。
ゴム製の長靴は意外と足先が冷えるので、足用カイロの使用もおすすめですよ。
服装に気を付けて、きれいな乳穂ヶ滝の景観を楽しんできてくださいね。



きれいな乳穂ヶ滝の景観を楽しんでほしい



ここまで乳穂ヶ滝について色々とご紹介してきました。
最後に、今回取材した西目屋観光協会・平田さんに今後の展望についてお話を伺うことができました。

「今後の展望としましては、西目屋村の観光名所の一つである乳穂ヶ滝を、もっと色々な方に見ていただければと思います。
夏は森林に囲まれているため、心地よい涼しさを感じながら新緑に囲まれた清涼な乳穂ヶ滝を楽しめます。
また厳冬期に氷瀑する乳穂ヶ滝の姿は荘厳かつ幻想的です。
シーズンによって違う姿を見せてくれる乳穂ヶ滝を、まだ見たことない人にも一度は見ていただきたいと思っております。」

ぜひ弘前市へ遊びに来たら、西目屋村の乳穂ヶ滝の景観を楽しんでみてはいかがでしょうか。



まとめ



今回は西目屋村にある乳穂ヶ滝について色々と紹介しました。
余談ですが、西目屋村の近くには「ガマ石」と呼ばれるカエルの形をした巨岩があります。
こちらも見ごたえばっちりですので、帰り際に寄ってみてはいかがでしょうか。
今後も津軽地方の観光地や弘前市のイベントや飲食店などを紹介していきますので、弘前Naviをチェックしてみてくださいね。



○名称:乳穂ヶ滝
○場所:青森県中津軽郡西目屋村〈弘前駅から車で約30分〉
○電話:西目屋村観光協会:0172-85-2800
○営業時間:24時間
 ※2月の夜間のスポットライト時間は日没~21:00。詳細は西目屋観光協会までお問い合わせください。
○公式:HP https://www.kumagera.net/spot/niogataki.html



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