【旧伊東家住宅・旧梅田家住宅】弘前藩の武士の生活が垣間見える、観光スポットを紹介!

歴史・文化

掲載日:2023年3月31日

青森県弘前市には明治時代や大正時代の建築物がたくさんありますが、今回は弘前藩の武士が住んでいた「旧伊東家住宅」と「旧梅田家住宅」を紹介します。 


旧伊東家住宅と旧梅田家住宅は伝統的建造物群保存地区に所在していますが、どのような観光スポットなのでしょうか。 
ネットに乗っていない情報を交えながら紹介したいと思います。 



江戸時代の生活様式を今に伝える、伝統的建造物群保存地区



まず「旧伊東家住宅」と「旧梅田家住宅」を紹介する前に、弘前市にある伝統的建造物群保存地区についてざっくりと紹介したいと思います。 


伝統的建造物群保存地区とは、城下町や宿場町、門前町など全国各地に残る歴史的な集落・町並みを保存するために、市町村によって定められた地区です。 
中でも特に価値の高いものは、国が重要伝統的建造物群保存地区として選定しています。 
この重要伝統的建造物群保存地区に選定されている場所の一例を挙げますと、京都府にある京都市産寧坂伝統的建造物群保存地区や、石川県金沢市にある東山ひがし伝統的建造物群保存地区などがあります。 


このように重要伝統的建造物群保存地区に選定されている場所は日本全国で100ヶ所を超えますが、青森県弘前市にも、弘前市仲町重要伝統的建造物群保存地区があります。 
その場所は弘前城の大手門〈四代藩主・津軽信政が変更するまで亀甲門が大手門〉の北側に位置するエリアで、江戸時代は武家町でした。 
江戸時代後半以降は、主に中下級の武士が居住する地域となっていました。 


そんな弘前市の伝統的建造物群保存地区の中に、「旧伊東家住宅」と「旧梅田家住宅」があります。 



19世紀に建てられた旧伊東家住宅



まずは旧伊東家住宅から紹介したいと思います。 


「旧伊東家住宅」は19世紀前期の建築と考えられています。 
こちらの「旧伊東家住宅」はその名の通り、弘前藩に仕える伊東氏が代々住んでいた住宅です。 

 
伊東氏は、藩政時代には代々藩医であったそうです。 
「旧伊東家住宅」は元々は元長町にあり、昭和53年に弘前市へ寄贈され、その後、現在地へ移築・復原されました。 



「旧伊東家住宅」の意匠が凝らされた室内



「旧伊東家住宅」の見所は意匠が凝らされた室内です。 


例えば、「旧伊東家住宅」にある欄干は下級武士の屋敷とは違い、透かし彫りが施されています。 
更に座敷の天井は、昔ながらの棹縁天井になっています。 


他にも床脇には違い棚が設置されています。 
このように「旧伊東家住宅」では、藩医という中級武士の住宅の様子を見ることができます。


ぜひ弘前市を訪れたら、弘前城の近くにあるこちらの「旧伊東家住宅」をのぞいてみてはいかがでしょうか。 



約170年前に建てられたと考えられている武士の住宅「旧梅田家住宅」



次に旧梅田家住宅についても紹介していきたいと思います。 


「旧梅田家住宅」は約170年前に建てられたと考えられている武士の武家住宅です。 
こちらの武家住宅は当初、五十石町に建てられていましたが、その後明治五年頃に弘前市在府町へ移築。 


その後、弘前市へ昭和60年に寄贈され、現在地に移築・復原されていますが、なぜ170年ほど前に建築した住宅と分かるのでしょうか。 


それは旧梅田家住宅の台所にある戸棚の引き出し裏に「嘉永五壬子年森新次郎代」と書かれていたからです。 
更に、その戸棚と床板の建築部材の風化に差異があまり見られなかったことから、170年ほど前の1852年〈嘉永五年〉に建築されたであろうと推定されています。 



当時の生活スタイルや雰囲気がしっかりと感じられる「旧梅田家住宅」



「旧梅田家住宅」の見所を紹介していきたいと思います。 


「旧梅田家住宅」の見所は、19世紀前半~中期にかけての武士の生活スタイルや、当時の趣がわかる点です。 
例えば、「旧梅田家住宅」には座敷に天井がありません。

「旧伊東家住宅」ではしっかりと天井がありました。 
当時の伊藤氏と梅田氏の家格の違いや、もらっていた石高の違いなどから、天井の有無という差があるのではないか、と考えられています。 


更に「旧梅田家住宅」を訪れたら壁にも注目してみてください。 
「旧梅田家住宅」の壁は土壁です。それに対し、中級規模の武家住宅に相当する「旧伊東家住宅」では漆喰壁が使用されていました。 


このように旧伊東家住宅と旧梅田家住宅の二棟を比べてみると、家格の違いによる暮らしぶりの違いもしっかり分かり、面白いかもしれませんね。 



地元民や観光客へもっとアピールしていきたい



今回は「旧伊東家住宅」と「旧梅田家住宅」の二つを紹介しましたが、最後に今後の展望について文化財課の方にお話を伺うことができましたので、紹介したいと思います。 


弘前市文化財課担当者様「隣接する弘前公園に多くの市民や観光客が訪れるのに比べ、仲町伝統的建造物群保存地区まで足を延ばす方はそれほど多くないのが現状です。 
そのためまずは弘前市民の方にこちらの地区のことをもっとよく知ってもらい、現在の子供たちが大人になってもこの地区を残していきたいと思っています。 
またたくさんの観光客の方にも弘前市の伝統的建造物群保存地区のことを知ってもらい、弘前市へ来たら弘前城を見学しつつ、こちらの武家町も見学コースの一つになれるように積極的にアピールしていきたいと思っております。 
一方、この地区は、住宅地でもあり、地区住民にとっては日常生活の場でもあるため、観光客だけでなく地区住民の生活にも配慮することが重要です。」と仰っていました。 


そのためこちらの地区をどのようにして観光客や地元の方々へアピールしていくのかが、今後の課題だそうです。 


弘前Naviでこちらの記事を拝見したみなさま、ぜひ一度弘前藩の藩政時代の趣を残した旧伊東家住宅・旧梅田家住宅にも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。 



まとめ



今回は弘前藩の藩政時代の趣を残した「旧伊東家住宅」と「旧梅田家住宅」について紹介しました。 
余談ですが伝統的建造物群保存地区では、他にも藩政時代の趣が残った武家住宅が2棟あります。 
その2棟は「旧笹森家住宅」と「旧岩田家住宅」と呼ばれる武家住宅ですが、こちらの二つについても弘前Naviで今後紹介させていただきますので、ぜひご覧ください。 


次回も弘前市の観光スポットや弘前市の隠れた名店など紹介していきますので、お楽しみに 

施設名

旧伊東家住宅

場所

〒036-8333 弘前市若党町80

営業時間

10:00~16:00

定休日

・4~6月:無休
・7~10月:月・木曜日
・11~3月:平日
・年末年始、8/13

電話

0172-35-4724

公式

・HP https://hirosaki-kanko.or.jp/details.html?id=CNT00403281534289619

その他

-

施設名

旧梅田家住宅

場所

〒036-8333 弘前市若党町80

営業時間

10:00~16:00

定休日

・4~6月:無休
・7~10月:月・木曜日
・11月:平日
・年末年始、8/13、12月~3月

電話

0172-35-4724

公式

・HP https://hirosaki-kanko.or.jp/details.html?id=CNT00403281534289619

その他

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